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大島紬の発祥の歴史については諸説あり、未だに明確にはされておりません。一説には、13世紀頃から古代染色が行われていたと伝えられており、 1700年頃からは真綿から手引きされた紬糸をテーチ木の煎じ液で染め、泥田で染めたものをいざり機と称される機を使って織っていたと伝えられています。 また、『南島雑話』という書物には、「織立はつやなけれども、程久しくつや出て至つてよく、縞がらも色々あり」と記録されています。
本場大島紬になくてはならない、絣(かすり)。中でも蚊絣(かがすり)とは経(たて)と緯(よこ)の糸が重なった十の字やTの字になっているところのことを指します。また、緯糸(よこいと)だけで柄を構成する緯絣(よこがすり)もあります。織る糸にはすでに柄となる色が筵(むしろ)の状態で染色されていて、それを丁寧に1本ずつ交互に織り上げる平織りという織り方で、絣の集合を模様として見せています。 織り上げた模様に裏表がない美しさも本場大島紬の特徴です。着物一着分1240cmになるまで延々と織りつづけます。 熟練された高度の技術を要する作品は、1日に30~40cm程度で、着物1枚に必要な布地1反を織り上げるまでおよそ1ヶ月以上かかります。
※画像:「絣(かすり)締め作業:図案に従い、絣模様となる部分にタテの木綿糸を並べて通し、糊張りした絹糸を織りこんで筵状(むしろじょう)に織り、絣筵(かすりむしろ)を作っているところの写真になります」
大島紬は、フランス・ゴブラン織、ペルシャ絨毯と並ぶ、世界三大織物の一つとも言われ、その美しさは、世界でも類い稀な名品です。 生地の染め方と織り方が独特で、非常に手間のかかることから、一人前の職人になるには、20~30年もかかるといわれています。
お届けする商品は、大島紬の伝統柄(龍郷柄)をストール用にアレンジし、手織りにこだわって仕上げた作品です。「大島紬は2度織られる」と言われ、締め機(しめばた)という独特の工程を経て絣筵(かすりむしろ)を作ることで1度、それを染めて、解き、さらに手織りで丁寧に織りあげていくことで2度織られて作られています。経(たて)糸にシルクを使い、緯(よこ)糸にシルク2本とカシミアを1本ずつ交互に織り込んでいるので、軽くて、ふんわり柔らかく、暖かいストールです。